相談し辛い看護師のパワハラ問題について解説します
看護師は女性が多い職場だから、パワハラなんて無縁… なんてこと無くて、意外とパワハラで苦しんでいる看護師もいるのが実情なんだよね。
でも、パワハラ行為をしてくるのは基本的には上司とかだから、相談できる相手も限られるし、自分でも仕事だから我慢しないといけないって思いこんだりして、苦しみ続けるってことが多いんだピヨ。
というわけで、今回は看護師が受けるパワハラの問題についての対応方法を説明していくよ。パワハラを受けて悩んでいる看護師は最後までチェックして、今後どうするか決めるための参考にするといいピヨ!!
パワハラを受けたら証拠をしっかり残しておこう
パワハラで悩んでいる看護師の多くが、とてもじゃないけど精神的な余裕はないと思うんだよ。そんな中で、普通は証拠を確保することまで頭がまわらないんだよね。
でも、パワハラの問題を解決するために、証拠はとても大事ってことを理解して欲しいんだピヨ。
パワハラの問題で争うにしても、退職するにしても、証拠があるかどうかで結果が大きく左右されるんだよ。
後は、パワハラの程度や頻度がどの程度なのかということも重要だから、証拠はなるべく多く集めるのをおすすめするよ。仮にパワハラの程度や頻度がとても低いものだと、そもそもパワハラとして認めてもらえない可能性もあるんだピヨ。
パワハラの証拠で一番価値があるのは録音
パワハラがあった証拠と、一口に言っても色々あるんだけど、その中でも一番効果的な証拠は… 録音になるんだよ。
一番簡単な録音方法は、スマホを使って録音する形になるよね。
とはいえ、看護師として仕事をしているときにスマホを持ち歩くことは出来ないから、更衣室とか仕事外の場面でしか録音できないというデメリットがあるんだよ。そこで、出来ればスマホ以外のレコーダーなどの機器をナース服に仕込んで、仕事中のパワハラの音声を録音するのをおすすめするよ。
録音以外の証拠集めもしておこう
パワハラがあったことを証明する一番の証拠は録音になるんだけど、録音が難しい場合は、証言してくれる人を探したり、日記を残したり、パワハラ相手からきたメールや、うつ病などになった場合は診断書などをきちんと残しておくといいよ。
録音という証拠に比べると、一つ一つはどうしても弱いんだけど、一つ一つが弱くても全てを合わせるとパワハラがあったことを証明できる場合もあるんだよね。
パワハラを受けている中で、証拠を集めるというのは精神的にもキツイと思うけど、そんなときは… 「証拠を集めてこいつをとっちめてやる!!」というモチベーションでも持って頑張って欲しいんだピヨ!!
●パワハラ問題を解決するのに、証拠はとても大事
●証拠の中でも、録音が一番良い
●日記や、証言してくれる人、うつ病などの診断書、パワハラ相手からきたメールなども証拠の一つになる。ただし、一つ一つの証拠としての価値は低め
パワハラを理由に退職できる?できない?
退職自体は、パワハラとか関係なくできる
まず、大前提として知っておいて欲しいのは、仕事を辞めるかどうかは看護師自身がどうするのかを決めることが出来るってことなんだよね。
パワハラが理由だろうと、なんだろうと退職するのは自由ってことになるんだよ。
だから、パワハラの問題で争いになるのがイヤとか、面倒とかって場合は、何も特別なことはしなくて良くて、退職届を出して普通に辞めてしまえばOKってことになるんだよね。
波風立てずに、辞めたい場合は基本的には1ケ月前程度には退職届を出す必要があるから、残念ながらパワハラをしばらくは我慢しないといけない期間が出ちゃうんだピヨな…
パワハラが事実なら即時退職もできる
普通に退職することは自由なんだけど、上で説明したとおり、基本的には1ヶ月前程度には退職届を出して、退職日までは働く必要があるんだよ。
でも… パワハラが事実なのであれば、パワハラ行為があったことを理由に即時退職することも可能なんだピヨ!!
退職というのは、基本的には看護師の側から1ヶ月前程度には伝える必要があるんだけど、パワハラとか仕事を継続することが難しい事情があるのであれば、即時退職をしても問題ないんだよね。
法律にも次のように書かれているんだよ。
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う
当たり前なんだけど、パワハラ行為があるような職場で働く続けることは難しいんだから、『やむを得ない事由』があるってことで即時退職できるってことになるんだね。
病院側がパワハラの事実を認めない場合などにトラブルになる可能性がある
ただし、いくらパワハラを理由にして、すぐに退職する権利があるとは言っても、看護師が勤務する病院側がそれを素直に認めるかどうかは、別問題ではあるんだよね。
特にパワハラ行為をしていたのが、病院内でも偉い人とか、クリニックを経営する医者自身という場合は、パワハラ行為を否定して、即時退職したことを責任追及してこようとする場合もあるんだよ。
とはいえ、【パワハラの証拠】さえ確保しているのであれば、仮に争いになったとしても負ける可能性は低いってことは知っておいて欲しいピヨ。
理不尽な要求や請求をされる可能性もあるけど、証拠さえ押さえているのなら、そんなのは無視するか拒否すればOKってことになるんだよ。
パワハラを理由に退職する場合は基本的には会社(病院)都合になる
パワハラを理由に退職する場合は、看護師からすると働く意思があったのに、働き続けることが難しい状況に追い込まれたのが退職理由になるんだよね。ということは、基本的にはパワハラでの退職というのは会社(病院)都合での退職になって、もらえる失業保険も手厚くなるんだよ。
ただし… 会社(病院)都合での退職になるかどうかは、ハローワークの判断次第になるから、絶対ということは無いという点に注意が必要なんだよね。
看護師がパワハラを理由に退職した場合も病院側は、ハローワークに提出する離職票に、看護師が自己都合で退職したと記載することが多いです。
そのため、ハローワークで離職票の病院側が主張する「自己都合退職」は違うということを説明する必要があります。
だからこそ、冒頭から何度もしつこく言ってるけど、パワハラがあったという証拠が大事になってくるんだよ。ハローワークにもパワハラがあったという証拠として出せば、会社(病院)都合にしてもらえる可能性が高くなるってことだね。
ちなみに、こういう場合に退職届を一般的な書式で「一身上の都合により退職します」なんて書いて出したりすると、自己都合での退職にされかねないから注意が必要なんだよね。
パワハラを理由に退職する訳だから、次のような書き方をして退職届を出来れば、内容証明郵便という証拠が残る形で郵送するのをおすすめするよ。
<パワハラで退職する場合に会社(病院)都合にするための退職届>
*縦書き用の書式なので、実際に利用する場合は縦書きでご利用ください。
退職届
この度私は、貴院看護師長の猫ジロウ氏によるパワハラを受けたことにより就業を継続することが困難となったため、民法第628条に基づき〇〇年〇月〇日をもって退職いたします。なお、猫ジロウ氏によるパワハラ行為については録音等により証拠を確保していることを念のため申し伝えます。
〇〇年〇月〇日
看護部 パン子 印
医療法人ネコネコ会 ネコ病院
理事長 猫田ネーコ様
こんな感じで、パワハラ行為があったことを記載して、やむを得ず退職に追い込まれたって形で退職届を書けばいいんだよ。更に、パワハラの証拠があることも書いておけば、病院側は反論し辛くなるんだよね。
●パワハラ関係なく、退職は自分の意思で自由にできる。ただし、退職届を1ヶ月前程度には出さないといけないケースが多い
●パワハラ行為があった場合は、即時退職もできる
●即時退職した場合は、病院側がパワハラの事実について争ってきたり、即時退職したこと自体を問題視してくることもある
●トラブルになったときも、パワハラの証拠を確保していれば勝てる可能性が高い
●パワハラを理由に退職する場合は、会社(病院)都合での退職となり、失業保険も手厚くもらうことができる。ただし、ハローワークの判断次第なので絶対ではない
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パワハラでうつ病になって退職した場合はどうなる?
労災保険をもらうことができる場合もある
パワハラでうつ病などになった場合は、労災認定してもらえれば労災保険をもらうことができるんだよ。
労災保険は、後から説明する傷病手当金よりも手厚くて給料の80%程度をもらえるから、退職後の生活を守ることが出来るんだよね。
ただし、この労災認定をもらうときも、パワハラの証拠が重要になってくるんだよ。
パワハラの証拠はない、だけど労災として認定してくれ!!と言っても、通用しないことが多いんだよね。
だからこそ、パワハラ行為を録音などして証拠を確保して、医師の診断書と共に労災申請をする必要があるんだよ。
ちなみに、労災申請は病院側の協力は必須ではないから、協力を拒まれた場合は、事情を説明して自分一人で労災申請してしまえばいいよ。
ただし、労災認定してもらえるとしても、半年から1年はかかるから、その間の生活はかなり厳しいことになるんだよね。だから、労災申請をするのと並行して、次で説明する傷病手当金を申請するといいんだピヨ!
基本的にはうつ病で労災認定をしてもらえるかどうかは、証拠があったとしても確実という訳ではないから「もらえるかも?」くらいに考えておくといいよ。
労災保険をもらえなくても、傷病手当金をもらえる
労災申請をする前に傷病手当金の手続をしておけば、労災申請中も傷病手当金をもらって、ある程度は生活を守ることが出来るんだよ。
労災よりはもらえる金額は少ないけど、それでも失業保険よりは手厚いんだよね。
そして、労災認定してもらうことが出来れば、労災に切り替えればOKなんだよ。
仮に労災認定をしてもらえない場合は、そのまま傷病手当金をもらって、療養を続ければいいってことになるんだね。
どちらの場合も失業保険はもらえない点に注意しよう
注意が必要なのが、労災保険にしても、傷病手当金にしてもどちらかをもらっている間は、失業保険はもらえないんだよ。
失業保険は働くことができる人が、転職活動をするためにもらうものになるから、うつ病などになって働くことが出来ないなら、失業保険をもらうことはできないんだね。
とは言っても、労災保険にしても傷病手当金にしても失業保険より手厚い補償があるんだから、特に損をするという訳ではないから安心して欲しいピヨ。
あと、失業保険をもらえる有効期間を延長してもらう制度もあるから、傷病手当金などをもらった後に、失業保険をもらいたい場合は失業後30日~2ヶ月以内に手続をするといいよ。
●パワハラでうつ病になった場合は、労災保険をもらえる場合がある
●労災保険は、労災認定してもらえた場合だけもらえるが、労災認定してもらうためにはパワハラの証拠が重要になる
●パワハラ認定されるとしても、時間がかかるので、傷病手当金の手続を先にしておくと安心
●労災保険か傷病手当金をもらっている場合は、失業保険はもらえない
パワハラを理由に慰謝料請求できる?
パワハラ行為をされて、看護師を退職するまでに追い込まれた場合は、相当に悔しいと思うんだよね。
そんなときに、その悔しい気持ちを少しでも和らげる手段の一つが慰謝料請求になるんだよ。慰謝料請求となると、法律を多少なりとも知っていないと難しい面も多いから、ここらへんについても解説していくピヨよ。
慰謝料請求すること自体は可能。ただし、認められるかどうかは別。
パワハラされた場合に「慰謝料請求できる?」と聞かれた場合は、どんな場合でも「できる」というのが答えになるんだよ。
なぜかというと、慰謝料を請求すること自体は、常識の範囲内であれば自由だからなんだよね。
だけど、慰謝料請求をしたとして、それが認められるかどうかは別問題ってことは認識しておく必要があるんだよ。
例えば…
「慰謝料で○○万円を払ってください」→「払います」
と簡単に話がつけば、それでOKなんだけど、相手方が慰謝料の支払いを拒否した場合は、基本的には裁判で決着をつけるしかないんだよね。
つまり、裁判官に「確かにパワハラだし、証拠もあるし、慰謝料を認めてあげないと」って判断してもらう必要があるってことなんだよ。
ちなみに、慰謝料請求をする相手はパワハラ行為をした相手だけではなく、勤務する病院も同時にする形になるんだピヨ。病院は、看護師が問題なく働ける環境にする義務があるのに、それができずにパワハラ行為を起こしてしまったのだから責任があるってことになるんだよね。
慰謝料請求するのなら最初から弁護士に相談するのがおすすめ
慰謝料を払わせてすっきりしたい!!と思った場合は、基本的には自分で動くのではなくて、弁護士に依頼して完全に任せるのをおすすめするよ。
弁護士に相談すれば、証拠を元にして、本当にパワハラと言えるのか?パワハラの証拠はこれでいいのか?裁判に勝てるのか?をきちんと検討してもらえるから、裁判をするかどうかを判断する前にある程度の見込みを知ることもできるんだよね。
そして、裁判をするという場合も、弁護士に任せてしまえば、やることは打ち合わせくらいで、ほとんどお任せできるから余計な心労を抱えるよりは弁護士に依頼したほうがいいんだよ。
それに、法律に詳しくないのに自分で裁判をするよりも、弁護士に任せたほうが勝つ可能性も高くなることが多いピヨよ!
●慰謝料請求はできるが、それが認められかどうかは別問題
●相手が素直に支払いに応じない場合は、裁判をするのが基本
●裁判ではパワハラの証拠が無いと勝つのは難しい
●慰謝料請求する場合は、最初から弁護士に任せるのがおすすめ
看護師とパワハラ問題のまとめ
というわけで、ここまで看護師のパワハラ問題について解説してきたんだけど、あなたの問題は解決できそうピヨか?
全ての問題を完璧に解決するというのは、難しいことが多いんだけど、パワハラで苦しみ続けることを避ける方法というのが色々あることは知っておくといいよ。
そして、パワハラの問題を解決した後は、次こそは看護師として輝くことができる職場を見つけられるといいピヨな。
看護師の転職先は選ばなければたくさんあるんだけど、パワハラに苦しむという問題を起こさないように、次の転職先選びは慎重に良い場所を選ぶようにするんだよ。
あなたがパワハラ問題を解決して、新しい一歩を進めることを祈ってるピヨよ!